第19回 インターネット自前サーバー|学会誌・学術印刷全般・学会業務受託など、文化学術の発展に貢献する中西印刷

第19回 インターネット自前サーバー

 さて、インターネットである。当社でもホームページを作った件については昨年このコラムでも書いたけれど、覚えておいでだろうか。その後どうなったかというと、このホームページのおかげで名刺の注文がいただけた。ホームページに「名刺一枚から参上」と書いておいたせいだろうと思うが、本当のところ、名刺の注文だけが舞い込むとは思っていなかった。もうちょっとでかい仕事が来ることを期待していたのだがなあ。それでも、お得意先での話題にはなったし、フロッピー入稿のページなどはよく参照されている。


 ただ、この時のホームページは京都産業情報センターというところのサーバーに間借りさせてもらっていた。従って、www.joho-kyoto.or.jp/nacos/nacos01.htmという長々しいURLを入力してもらわないと到達できなかった。この名前のつけ方には一定の法則があって、OR.JPとついているだけで、どこかのサーバーに間借りしているというのが即わかってしまう。


 インターネット界では、この間借りのURLというのは差別される。「ホームページでっか。そや言うたかて、OR.JPいうことは、お宅の自前のサーバーやのうて、間借りですな。ケケケ」と言われてしまうのだ。確かに自分ところのサーバーでないと、容量や内容に制限をうけることがある。なによりホームページの又貸しができず、インターネットで直接に商売ができない。あくまでも、借家人は借家人であって、大家にはなれないのだ。


 これではつまらん。


 結論から言ってしまいますが、うちではアメリカに自社のサーバーをおくことにした。この方が規制が少ない上に安いのだ。URLはwww.nacos.comと一気にすっきりした。アメリカに置いてあるから、日本のサーバーをあらわす.JPがつかない。このJPなしのサーバーというのは最近増えていて、有名なところでは朝日新聞のサーバーがwww.asahi.comになっている。インターネットの場合、いったんネットに接続すれば全世界がまったく等価だから、サーバー自身はどこにあろうとかまわないのだ。


 もちろん、アメリカにあるからといって、誰かうちの社員がアメリカに行っているというわけではない。ホームページのメンテナンスなどは、インターネットのFTPという機能を使って遠隔操作で行う。インターネットにはさらにtelnetという必殺技もあるので、ディレクトリ管理などの細かい操作も実用上全く困らない。インターネットは地球の情報流通のあり方を変える。つくづくそう思う。


 自前サーバーには何の制限もない。早速いろいろなホームページを作った。中西印刷ページは無論のこと、関連出版社のページ、高校の同窓会のページ、趣味でやっているSF作家小松左京のページ、そして、うちの家族のページ。これだけやっていると、メンテナンスだけでも大変だ。小松左京ページは人気が高く、毎日かなりの数のアクセスがある。こうなると、いい加減なことはできない。頻繁に更新もしなくてはならないし、間違いの訂正だけでも結構忙しい。


 そして、念願のインターネット商売用のホームページ販売もはじめた。とはいっても、大手のプロバイダのように、一流企業のホームページを受注するわけにはいかないから、印刷屋の特製を活かして、雑誌の印刷と同時に目次だけをインターネットに流すといったサービスである。まだ、収入の道としては微々たるものだけれど、これが将来の中西印刷の発展の礎になるかもと楽しい空想に浸っているのだった。



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