第114回 子供のホームページ|学会誌・学術印刷全般・学会業務受託など、文化学術の発展に貢献する中西印刷

第114回 子供のホームページ

8年前、このコラムで「子供も使うコンピュータ」という題で、一度書かせていただいている。そのとき曰く、 


 「私の子供達にいたっては生まれた時から各家庭にコンピュータがあった最初の世代になる。物心つく前に、すでにコンピュータの操作法を体で覚える世代だ。もはや体感覚そのものだろう。下の子供にいたっては、生まれる前に「インターネットが家に通じて」おり、その誕生の顛末がインターネットで世界に発信された子供になる。彼らが育っていくと、どんな世の中になるか楽しみのようであり、不安でもある。絵本より先にCD-ROMに馴染んだ君たちはパパたちのつくっている印刷物なるものを手にとってくれるかね。」


 それから8年、当時、2歳と0歳だったうちの子供は当然10歳と8歳になった。まだ、大人になったわけではないけれど、その後の中間報告である。


 予測はしていたが、2人ともコンピュータが大好きな少年に育った。特に上の10歳の方は学校からかえると、とにかくコンピュータにはりつく。


 やっているのは当然ゲームである。うちでは方針としてTVゲームは買い与えていないので、ゲームというとパソコンゲームとなる。JAVAを使ったインターネットゲームがあちこちのサイトにあって、そうしたサイトをはしごしているようだ。最近では自分でやるだけではあきたらなくなって、ゲームを作っている。休みに息子の友達が家に大挙してやってきて、何をやっているのかと思うと、自作ゲームに音声をいれていたのだった。友達それぞれがゲームキャラとなって、喋るのである。


 この世代の自己表現手段はどうやらゲームなのだ。我々の時代はマンガの時代だったから、けっこう自作マンガとかを書いている連中が多かった。絵がへたな私は、マンガのシナリオというかたちで小説のようなものを書いたりしていた。そうした自己表現が次の世代ではゲームとなっている。


 電子メイルは当然つかいこなす。キーボードはひらがなを覚えるより先に使っていた。PageMakerクラスのDTPも問題なく使えるようだ。印刷屋の息子がDTPにどういう反応をしめすか楽しみだったが、興味がゲームに向かっているからか、DTPにはあまり深入りしなかった。考えようによってはDTPという紙の上のレイアウトより、ゲームという画面のレイアウトの方に関心が強いとも言える。こんな具合だから、書き文字はうまくならない。書き文字は私も最後までひどかったから、ワープロを必死で練習したようなところがあるぐらいで大きなことはいえない。


 ホームページに関していえば、自分のページを欲しがるので、私のサイトの下に領域だけとって、最初見本を作ってやった。あとは勝手に更新している。ホームページ作成ソフトの使い方はマニュアルも買ってないのに、あっというまに新規ページとリンクの使い方などを覚えたようだ。ワープロの使用法から類推するらしい。いつのまにか、毎日の日記が載っていて、そこには私も知らないような機能が使ってある。


 兄貴が面白そうにホームページを作っているのを見て、8歳の弟も作るといって聞かない。作ってやったら、こっちもただちに日記が始まっている。


http://www.nacos.com/hidehiko/asuki/http://www.nacos.com/hidehiko/masaki/


である。私の親ばかかもしれないが、あまりにも面白いので、一度のぞいてやってください。



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