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Impact factorは、学術雑誌をそれぞれの雑誌がいかに学界に対して影響をもちえたかを引用という視点から数値として算出した物です。一般には学術雑誌のランクづけ指標のように考えられていますが、元々は、Eugene Garfieldが学者の研究の便のために創案した物でした。Impact factorはアメリカのClarivate Analytics社(https://clarivate.jp/products/journal-citation-reports/)から、発行されているJournal Citation Reportsに掲載されています。2016年以前はThomson Reuters社発行でしたが、発行者が変わっています。
Impact factorは、以下の数式により、算出されます。
A(year) = (B(year - 1) + B(year - 2)) / (C(year - 1) + C(year - 2))
year | 特定の暦年 |
---|---|
A(year) | year年のImpact factor値 |
B(year - 1) | year年の前年に発表された論文がyear年に引用された数 |
B(year - 2) | year年の前々年に発表された論文がyear年に引用された数 |
C(year - 1) | year年の前年に発表された論文数 |
C(year - 2) | year年の前々年に発表された論文数 |
実際に数値をあてはめて考えてみます。2017年に50、2016年に40の論文が発表された雑誌があるとします。2018年中に、この2年間の論文が、何回引用されたかを全世界の雑誌から検索して数えます。ここで、2017年の論文が80回、2016年が60回引用されていたとすると
2018年のImpact Factor値 = (80 + 60) / (50 + 40) = 1.55
となります。
では実際のImpact Factorはどれくらいになるのでしょうか。
日本のImpact Factor上位10誌は以下のようになります。
2018順位 | Journal Title | Impact Factor | 2017 IF順位 |
---|---|---|---|
1 | JOURNAL OF PHOTOCHEMISTRY AND PHOTOBIOLOGY C-PHOTOCHEMISTRY REVIEWS | 10.405 | 1 |
2 | NPG Asia Materials | 8.052 | 2 |
3 | Gastric Cancer | 5.554 | 5 |
4 | JOURNAL OF GASTROENTEROLOGY | 5.130 | 3 |
5 | CANCER SCIENCE | 4.751 | 8 |
6 | Sustainability Science | 4.669 | 12 |
7 | BULLETIN OF THE CHEMICAL SOCIETY JAPAN | 4.431 | 13 |
8 | DNA RESEARCH | 4.000 | 4 |
9 | ALLERGOLOGY INTERNATIONAL | 3.965 | 10 |
10 | PLANT AND CELL PHYSIOLOGY | 3.929 | 9 |
(出典:Clarivate Analytics社、Journal Citation Reports 2018年版)
なお、中西印刷ではお問い合わせいただいても個別のImpact Factorをお教えすることはできません。
ご不明な点などはClarivate Analytics社ウェブサイト(https://clarivate.jp/products/journal-citation-reports/)をご参照ください。
その他「Impact Factor算出の対象になるためには?」や「インパクトファクターの上げ方テクニック」などを解説した「Impact Factorについて」という文書(PDF)を用意しておりますので、こちらを御覧ください。
EigenFactorについてはこちらをご覧ください。