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本といっても、文庫本のようなものから、オールカラーハードカバーの大部のものまでいろいろです。それによって値段は大きく変わりますが、それより本を作るといったとき、どのレベルまでおまかせいただくかによって大きくかわります。 本の原価計算というのは基本的に下の構造になっています。出版社の場合、これに著者の印税、流通・宣伝費、出版社の利益が上乗せされます。
1.編集費・校閲費
原稿を出版にふさわしいように字句をととのえたり、間違いがないか調べます。
2.組版費
1.でできた原稿を出版物のかたちにつくりあげます。
3.印刷・製本費
組版できた版下を必要部数印刷・製本し本の形にととのえます。
よく自費出版のホームページなどで見られる価格はこの1-3すべて発注された場合です。
当社の場合 3のみ、2と3のみというお引き受け方もできます。ちなみに、仕様にもよりますので、一概には言えませんが、2はページ数に比例し、3は部数に比例します。また、1は千差万別で、だいたい2と3をあわせたぐらいの価格となります。具体的な価格については3の場合にのみ適用できますが、WEB冊子工房の見積もりプログラムをご利用ください。
先の質問にも関係しますが、本の制作費のうち、印刷費製本費は意外に安いのです。むしろ組版したり編集校正したりという部分にお金がかかります。従って、この部分を著者みずから行われれば、一般に考えられているよりはるかに安く本が作れます。
もちろん実際の出版となると、表紙デザインにデザイナーをつけて、見栄えをよくしたり、カバーをかけたりするといったことも必要かと思います。これについては別料金となります。
一般流通させるには、ISBN(本の裏表紙にかならずついている書籍流通識別コード)をつける必要があります。そうでないと私家版ですので、書店販売はできません(不可能ではないですが、おそらく知り合いの書店さんに頼み込んで置いてもらうという程度です)。また、慣例ですが、学術出版では私家版は業績としてカウントされないという問題もあります。
ISBNの発行権は出版社がもっています。なおISBNだけでは書店流通はできません。取り次ぎ(本の問屋)との契約がある出版社でないと一般書店への配本は困難です。当社では松香堂書店としてISBN発行と取り次ぎへの配本がおこなえます。これで、日本のみならず全世界の書店からの注文に応えることができます。最近では書店店頭だけでなく、Amazonなどネット書店で売る場合もありますが、その場合でもISBN取得は前提です。
電子書籍は、紙ではなく画面で本を読ませるものです。広い意味では、インターネットのWebページも電子書籍と言えます。ただ、日本で電子書籍といった場合、「紙の本」の内容をそのまま画面で読ませるものをいいます。
読ませるデバイスによって、大きく2つにわけられます。インターネットのブラウザを使うものと、専用の機器や携帯電話などを使うものです。インターネットのブラウザを使うものはWebページのコンテンツとして本が読めるということになります。無料ネット図書館の青空文庫が有名です。
もういっぽうの専用端末を使うものは1990年代から何度も機械が発売されましたが、結局普及するに至っていません。そもそも電子端末で書籍を読むのは根本的無理があるとまで言われましたが、最近になって日本では携帯電話で配信するタイプの電子書籍が急激に普及しています。ほとんどがマンガですが、あらたな可能性といえるでしょう。また、アメリカではAmazonがKindleという電子書籍端末を発売し、徐々に電子書籍の市場を形成しつつあります。Kindleは日本でも発売されていますが、まだ日本語対応はしていません。おそらくこの動きを見て、日本のメーカーも再参入してくるものと思われます。
雑誌を紙面ではなく、インターネット上で表示するものです。広い意味では、インターネット上で公開される時事的な情報すべてをオンラインジャーナルと呼ぶことがあります。新聞や雑誌のサイトが該当します。ただ、通常オンラインジャーナルといった場合、学術論文を載せる学術雑誌をオンライン化してインターネットで提供するものを指します。学術論文は一論文数ページ程度で画面で読むのにそれほど苦になりません。また学術論文の掲載誌は同分野の競合雑誌が世界中で何種類もでていることから、インターネット検索に向いています。元々、インターネツトのWWWはこの論文の検索と表示のために作られた機能であり本来の使い方といえます。
詳しくはこちらもご覧ください。
機関リポジトリはオンラインジャーナルの一種ですが、その中でも特に、大学や研究所などの機関などが運営しているものを指します。通常、その機関に所属している研究者の発表した論文を無料で公開しています。これは、研究者の所属している機関は研究をさせるのにお金をだしたのに、その成果をその機関の人が読むためまた関係のない出版社にお金を払う事への疑問から生じたからです。
有名な機関リポジトリにPubMed Centralがあります。これは、アメリカの医学図書館が運営しているものですが、アメリカのNIH(National Institute Of Health)から研究資金をえているものは、かならず、ここにその成果を掲載することを求めています。お金をだしたら、その成果はきちんとその機関から無料で公開させるという意識のあらわれです。
日本では、大学を中心に機関リポジトリの整備が始まっています。大きな国立大学ではたいてい大学図書館のサイトでの公開がはじまっています。
インパクトファクター(Impact Factor)は米国のトムソンロイター社が発表している、学術雑誌の重要度に関する指標です。原理は学術論文は引用されればされるほど重要度が高いとするものです。ただImpactということばからもわかるように比較的短期間での評価を図るのに使用され、長期的な影響力ははかれません。また、引用数のみという単純な原理からなりたっていますので、意図的な操作が可能ですし、数値だけが一人歩きして研究者そのものの評価と同視されるなど弊害が大きいのも事実です。
詳しくは、当社のインパクトファクターページをご参照ください。
アイゲンファクター(Eigen Factor)はインパクトファクターの欠点を解消するためのあらたな指標のひとつです。引用されるものは重要度が高いという点はインパクトファクターと同じですが、引用するものは重要度が低いという原理を導入することで、意図的な操作を難しくし、客観的指標としての信用度を高めようとしたものです。まだ、導入されてから日が浅く、インパクトファクターほど普及はしていません。
詳しくは、当社のアイゲンファクターページをご参照ください。
オンラインジャーナルを無料で公開することです。本来、紙の学会誌を購入するには、会費や購読料が必要でしたので、オンラインの時代になっても出版社はこの購読料に相当するものとしてアクセス料を徴収していました。これを無料にすることでより広く読者の目に学術論文をふれようとさせるものです。印刷代、製本代、郵送代などのいらないオンラインジャーナルでこそはじめて可能となりました。もちろん制作費はゼロにはなりませんが、図書館は購読料がいらなくなった分を今度は発信の費用に充当することができます。相互に無料で公開し合えば、結局図書館の負担はかわらないという理屈です。ただ、現実には投稿者の投稿料で制作費がまかなわれているのが実情です。つまり読むのにお金がかかるのではなく、書くのにお金がかかるということになってしまっています。
オンデマンド印刷とはOn Demandで「要求のあり次第」という意味です。その名の通り、注文があればただちに印刷できるという意味ですが、狭義には、デジタル印刷機を使った印刷をさします。デジタル印刷はいわば、コンピュータのプリンタをおおげさにしたものですが、最近の品質向上はめざましく、現在では通常のオフセット印刷では区別がつきません。
詳しくは、当社のオンデマンド印刷ページをご参照ください。