2019.04.01 ニュースリリース

中西印刷最初期の活版 

中西印刷最初期の活版本「近古史談」 冒頭と奥付中西印刷最初期の活版本「近古史談」 冒頭と奥付 国立国会図書館では、所蔵資料をデジタルコレクションとしてインターネット上で広く公開しています。このデジタルコレクションでは一昨年、中西印刷の木版時代の資料が見いだされるなど、中西印刷の草創期を知る上で貴重な資料が発見されています。このたび、デジタルコレクション所蔵の「中西松香堂」名義の本をすべて閲覧したところ様々なことがわかりました。一例として、活版最初期の印刷物である上記『近古史談』を紹介します。これは大槻磐渓という幕末の漢学者の著書ですが、当時相当に流行したらしく、色々な書肆から木版で出版されています。確認できる限りでは活版での『近古史談』は松香堂版が最初です。流行の本を活版という当時最新のメディアで出版した初代中西嘉助の時代に先んじた経営感覚は今でも参考になります。

中西印刷最初期の活版本「近古史談」 冒頭と奥付

 

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